【初心者向け】インターネット広告における「数字」の取り扱い方
インターネット広告でよく使われる指標
インターネット広告では、目標達成レベルを「数字」で検証することが可能です。
基本的な指標は「インプレッション」「トラフィック」「レスポンス」の3つです。
- インプレッション(表示)
- トラフィック(クリック)
- レスポンス
インターネット広告では、「レスポンスを上げるためにトラフィックを上げ、トラフィックを上げるためにインプレッションを上げる」といった集客の流れをつくることが大切になります。
インプレッション(表示)の指標
- ページビュー (PV)
- ユニークユーザー数 (UU)
- インプレッション (IMP)
トラフィック(クリック)の指標
- クリック率 (CTR|Click Through Rate)
- クリック単価 (CPC|Cost Per Click)
レスポンスの指標
- コンバージョン (CV|Conversion)
- コンバージョン率 (CVR|Conversion Rate)
インターネット広告指標の具体的な計算方法
広告指標 | 具体的な計算方法 |
---|---|
CT | クリック数 |
IMP | インプレッション数(広告が表示された回数) |
CTR | クリック率〔CT/IMP〕 表示回数に対するクリック数の割合 (CTRが低い場合、広告が表示されていてもなかなかクリックして 貰えないという状況が考えられます) |
CPC | クリック単価〔広告費/CT〕 |
CV | コンバージョン(購入、資料請求、会員登録など「成果」の数) |
CVR | コンバージョン率〔CV/CT〕 クリック数に対するコンバージョンの割合 |
CPA (Cost Per Action) | 成約単価〔CPC/CVR〕 成約1件獲得するのに必要な広告費 |
LTV (Life Time Value) | 顧客1人がその後生涯にわたって企業にもたらしてくれる価値 |
開封率 | 〔開封数/送信数〕(メルマガ広告などで使います) |
インターネット広告施策の考え方
インターネット広告を打つときに必ず押さえておくべき数字は次の4つです。
- 広告費の額
- インプレッション数(IMP)
- クリック数(CT)
- コンバージョン数(CV)
これらの数字がわかると、「クリック率(CTR)」「クリック単価(CPC)」「コンバージョン率(CVR)」などが算出できるため、目標値とのギャップの把握や改善のための施策に役立ちます。
たとえば、CTR が悪ければ「広告文」などを改善しなくてはなりませんし、CVR が悪ければ「LP」や「セールスレター」を改善する必要があります。
CPA が高すぎるときは、「クリック単価」を調整したり「LP」を改善したりして効率化を図ります。
クリックの絶対数が足りないときは、ロングテールキーワードを追加したり、広告文を魅力的にしたりするといった施策が考えられます。
運用型広告では、こうした指標をウォッチしつつ、要因となるコンテンツやターゲットの設定を調整できるため、いろいろ考えながら広告運用することが可能となります。
広告戦略の考え方
合理的な広告戦略を立てるためには、あらかじめ次の2つの数字を算出しておく必要があります。
- コンバージョン(CV)を1件獲得したときの期待LTV(顧客生涯価値)の額
- コンバージョン(CV)を1件獲得するために必要な広告費の額(CPA)
この2つの数字がわかると、その広告を出すべきか否か、また出すとしてもどのくらいの費用までなら出せるかなどを概ね判断できるようになります。
コンバージョン(CV)を1件獲得するのに必要な広告費の額は、成約単価(CPA)とも言いますが、「成約単価(CPA)=広告費/成約件数」で計算できます。
あるいは、「CPA=CPC/CVR」という式を使い、クリック単価をコンバージョン率で割ることによっても、成約単価(CPA)を算出することができます。
計算しながら広告を出す
たとえば「資料請求」をコンバージョン(CV)として、メルマガ広告に出稿する場合を考えてみましょう。
送信数1万人のメルマガ広告で開封率が20%の場合、2,000件のインプレッションが期待されます。
その内、CTR(クリック率)が15%だとすると、300件のクリックを獲得できるものと想定されます。
クリックした人の内「資料請求」してくれる人が5%いたと仮定すると、15件のコンバージョンが獲得できるという計算になります。
資料請求1件当たりのLTV(顧客生涯価値)を1万円とすると、15件で15万円の収入となります。
このように考えると、いくらまでなら広告費にかけられそうかを合理的に判断することができます。
たとえばこのメルマガ広告への1回の出稿費用が5万円だったとすると、差し引きで10万円のプラスとなることが予想されるため、この広告は「買い」と判断してもよさそうです。
※ 資料請求1件当たりの期待LTVはあらかじめ次のように算出しておきます。
たとえば資料請求が100件あった場合、その内約10%が成約していたとします。成約単価を10万円と仮定すると、10件×10万円=100万円の収益となりますので、100件の資料請求に対して100万円の収入となり、資料請求1件当たりの期待LTVは1万円となります。